長生治療院 院長のひとり言。

2016年06月2日

精神力

 第二の種類の人間は、理性主義的人間です。「心=我」であって、肉体はその付属物と考える人たちです。これは、人間を観察すると、目に見える肉体よりも、目に見えないのほうがはるかに偉大であることに気づた点で、第一の種類の本能主義者よりもかなり進歩している点があります。しかし、単純に自分は肉体という一個の物質的付属物を持つ心と考えますと、いわゆる、精神至上主義に陥り、理屈の力だけで、自分を統率しようとします。その結果、理性が発達するに伴い、理想も高くなる反面、かえって、世の中や自分のさまざまな問題点が見えてくる割には解決法がわからず、人間に対して不平不満、不安、心配、後悔などが次々と訪れ、落ち着きのない不安と煩悶(はんもん)の生活を送ることが多くなります。つまり、理性主義の人間は、理屈中心の頭でっかちで、精神衰弱的な人間となりやすいのです。世の中が嫌になり、暗くニヒルになる、いわば悲観主義者が多いのです。この点、先程の本能主義者は、肉体の要求、つまり、動物的要求をみたすだけでいいですので、それ以上の精神的なものを要求しませんので、かえって、理性主義者のようにはなはだしい悲観主義に陥らずに済みます。

 一方、理性主義者は、すべて理性、理屈の力で、解決しようとするので、いつも、不可解な疑問が生まれ、ますます安心できなくなる人が多いいようです。そして理性と感情の衝突が絶えず起こり、これを統率できないために、いつも精神的煩悶・不安を抱えている気の毒な人となります。それでは、第一の本能主義でも、第二の理性主義でも、力強い充実した人生を送ることができないとすれば、人間には、解決の道がないのでしょうか。天風先生も、この点で長年苦しみ、前述のような長年の人生修行を得て、この第一、第二のタイプの人間としての苦しみを経過し、ついに第三のタイプの人間になることに到達したようです。

 これによれば、だれでも、自分の中には、感情よりも、理性よりももっと優れた尊い、霊性​といっものがあります。・・・・次回へ

 

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2016/06/02   院長
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