健康
健康ということは、文字を見れば直ぐわかります。「からだが健<すこ>やかで心の康<やすら>なこと」であります。宮沢賢治はそのお手本となるような生活を「雨ニモ負ケズ」の詩の冒頭にこううたっています。 雨ニモ負ケズ 風ニモ負ケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモ負ケヌ 丈夫ナカラダヲモチ 欲ハナク 決シテ怒らず イツモシズカニ笑ッテイル 次に、横井也有の「健康十訓」を紹介します。彼は江戸時代の文人で、今から百数十年以上前、まだ科学の発達していない頃に記したものが、現代にも通じるのですから、どえらい人だと思います。 健康十訓 《小肉 多菜》 《小塩 多酢》 《小糖 多果》 《小食 多齟(かむ)》 《小衣 多浴》 《小煩 多眠》 《小忿 多笑》 《小言 多行》 《小車 多歩》 《小慾 多施》 多浴というのは風呂につかることではなく、日光浴すること。小忿の忿は、忿怒(ふんぬ)の忿でいかること。小車とは駕籠(かご)に乗らぬことで今なら自動車に変わっただけで、歩くことを奨励している点では今も昔も同じであります。・・・・・・・・To be continued in our next number